SL系脚本、物語
2007年08月29日
■無我夢中■ 34
「当時の世界について教えて頂きたいのですが・・・」
そう問いかけた女性は、どこか昔の私に似ている気がしました。記事書くためにセカンドライフ中を飛び回る。きっとそんな日々を送っているのでしょう。

若い頃の私がセカンドライフと出会って、それから現実世界との滞在時間が逆転するまでは一年とかかりませんでした。ここの環境と私は相性が良かったのかもしれません。いつしか、食べていく為に最低限必要な収入を維持できるようにはなっていました。
そう問いかけた女性は、どこか昔の私に似ている気がしました。記事書くためにセカンドライフ中を飛び回る。きっとそんな日々を送っているのでしょう。

若い頃の私がセカンドライフと出会って、それから現実世界との滞在時間が逆転するまでは一年とかかりませんでした。ここの環境と私は相性が良かったのかもしれません。いつしか、食べていく為に最低限必要な収入を維持できるようにはなっていました。
私はセカンドライフの中で知り合った、『年齢も顔も分からない人』をパートナーにしてビジネスを始めました。
無我夢中でした。他の「大多数」よりほんの少しだけ早く踏み込んだこの世界で、他の誰にも出来ない何かを求めていたのかもしれません。
「0.1秒も無駄にしてはいけない。」
そんな思いが潜在意識の中にありました
気がつけば、食事の時間と仮眠とるひと時を除いて、ずっと働きつづけて続けていました。
アナログ時計の針を見ることも忘れて、自分が生身の人間であることを忘れて、とにかく、無我夢中で。
・・・我を無くして夢の中・・・
夢を見ました。
夢の主人公は私でない、別の誰かでした。
その人は砂漠のような背景の何もない空間の真ん中で何かを探していました。
ヒントの無いクロスワードを解く時ような表情にも見えました。
探し物が見つかったかどうかを見届ける前に目が覚めました。
そこは病院のベッド。
「やっと気づきましたね。初めまして。」
すぐ側から聞こえてきたのは、よく知っているトーンの声。ボイスチャットでいつも言葉を交わしていた『年齢も顔も分からない人』の声。
「何時間経ってもAwayだっので、何かあったんじゃないかと・・・」
「あなたが私をここに?」
「ええ。失礼は承知だったんですが、どうしても心配だったので、住所を調べてしまいました。国内でよかったです。」
ここ暫く、きちんとした食事と睡眠を確保していなかったのだから、突然倒れても不思議ではありませんでした。むしろ、「この人にどんな姿の私を見られてしまったのか?」 その事の方が気がよっぽど気がかりでした。
間
世界の中ではあんなに言葉を交わしていたのに、直接対面してみると、何から話して良いのか見当がつけられずにいました。
まるで、痺れを切らしたかように静寂に割り込んできたのは、電子音のメロディー。壁掛けで少し古いタイプの時計が6時を知らせるメロディー。
「なんだか、とぼけたメロディーですね。」
この人が口にしなければ、きっと私が同じ事を言ったのだろう・・・
なぜか二人ともクスクスと笑い出してしまいました。何がどう可笑しかったのかを説明することができません。ただ、なんとなく二人の共通の『なにか』に触れたのでしょう。
そうしているうちに、ふと思いました。もしかしたら、私はずっとこの人に会いたかったのかも知れない・・・と。
それから私の生活はほんの少しだけ変わりました。週に一度は休みをとって、その人に会いに行きました。もちろん、アバターとしてでなく一人の人間として。
無我夢中でした。他の「大多数」よりほんの少しだけ早く踏み込んだこの世界で、他の誰にも出来ない何かを求めていたのかもしれません。
「0.1秒も無駄にしてはいけない。」
そんな思いが潜在意識の中にありました
気がつけば、食事の時間と仮眠とるひと時を除いて、ずっと働きつづけて続けていました。
アナログ時計の針を見ることも忘れて、自分が生身の人間であることを忘れて、とにかく、無我夢中で。
・・・我を無くして夢の中・・・
夢を見ました。
夢の主人公は私でない、別の誰かでした。
その人は砂漠のような背景の何もない空間の真ん中で何かを探していました。
ヒントの無いクロスワードを解く時ような表情にも見えました。
探し物が見つかったかどうかを見届ける前に目が覚めました。
そこは病院のベッド。
「やっと気づきましたね。初めまして。」
すぐ側から聞こえてきたのは、よく知っているトーンの声。ボイスチャットでいつも言葉を交わしていた『年齢も顔も分からない人』の声。
「何時間経ってもAwayだっので、何かあったんじゃないかと・・・」
「あなたが私をここに?」
「ええ。失礼は承知だったんですが、どうしても心配だったので、住所を調べてしまいました。国内でよかったです。」
ここ暫く、きちんとした食事と睡眠を確保していなかったのだから、突然倒れても不思議ではありませんでした。むしろ、「この人にどんな姿の私を見られてしまったのか?」 その事の方が気がよっぽど気がかりでした。
間
世界の中ではあんなに言葉を交わしていたのに、直接対面してみると、何から話して良いのか見当がつけられずにいました。
まるで、痺れを切らしたかように静寂に割り込んできたのは、電子音のメロディー。壁掛けで少し古いタイプの時計が6時を知らせるメロディー。
「なんだか、とぼけたメロディーですね。」
この人が口にしなければ、きっと私が同じ事を言ったのだろう・・・
なぜか二人ともクスクスと笑い出してしまいました。何がどう可笑しかったのかを説明することができません。ただ、なんとなく二人の共通の『なにか』に触れたのでしょう。
そうしているうちに、ふと思いました。もしかしたら、私はずっとこの人に会いたかったのかも知れない・・・と。
それから私の生活はほんの少しだけ変わりました。週に一度は休みをとって、その人に会いに行きました。もちろん、アバターとしてでなく一人の人間として。
フィクションです。
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Posted by fujiyama at 00:31│Comments(0)
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